Federico Durand さんと hofliさん
2017年3月、グッケンハイム邸での ライブペイントでご一緒させていただいた、 Federico Durand さんと hofliさん。 2017年10月にSPEKKより発売されるCDための絵を描きました。 CD発売のおよそ2ヶ月前、夏。 彼らの音源を聴きながら、筆をとりました。 音楽をカラダに響かせて、瞬間瞬間の色や筆や水の量など絵の具を瞬時に選びます。 音→色に変換して、くりかえし画面にのせていきます。 どんな絵になるのかは、この先にゆだねます。 およそ一ヶ月で、絵ができました。 くりかえし聴く音源は、おふたりの日々のちいさなちいさなキラキラしたものが詰め込まれていて、でも遠い昔からずっとカラダで知っているような、安らかな、あっちとこっちを自在に行き来するみたいなそんな感覚になります。 この絵には、Federico Durand さんと hofliさんと日本で過ごした3日間のあれやこれやや彼らの音楽にはじめて出会ったときのよろこびや、描いているその瞬間のお腹のすき具合とかキャンバスの前を猫が横切っていくふんわり感やアトリエに飾ってあるハーブの香りなど、ぜんぶが折り重なって絵に表れているように思います。 CDは、百年後もその先も、この世界のどこかで見たりきいたりされていくでしょう。このような機会をいただき、感謝しています。 たくさんの人たちの心に、このうつくしい音楽が届きますように。 宮沢賢治は言いました。 『わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾(いく)きれかが、 おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。』(注文の多い料理店 序 より) こんな気持ちです。
『 Niebla y jardines tomados por las plantas 』